何をしたらいいのかわからない時はウリムとトムミムです。
ウリムとトムミムって聞いたことありますか?
これは、パウロ・コエーリョさんいう作家さんが産んだ「アルケミスト」という名作の中に出てくる2つの石の名前です。
主人公の少年が、「前兆」を読めなくなったとき、黒い石(YES)と白い石(NO)の二つの石を使って自分がこれからどうすればいいのか決めなさいと怪しいお爺さん(王様)に言われて受け取ったのがこのウリムとトムミムという石。
結局、物語の中で少年はこの石を一度しか使いません。
あとは自力で「前兆」を読んでいき自分の人生を変えていきます。
「前兆」ってちょっとスピリチュアルな感じで宇宙のメッセージ的な怪しげな感じですが、まぁ怪しいの好きなんでそれは置いといて。
少年はつまり自分の直感的な何かを信じて道を切り開いていく訳ですね。
石に頼らず。
少年が一度だけ石を使った時、欲しい答えは得られませんでした。
もう爺さん(王様)詐欺ですよね。
私だったら「あのクソジ◯イ!全然役にたたねぇじゃねえか!今度会ったらた(以下略)」と暴言を吐きまくっていたであろう状況の中で、石から答えを得られなかった少年は何かを悟って、爺さん(王様)を恨む事なく自分の意志で行動を起こします。
しかも、途中夢を諦めて地元に帰って大人しく働こうと考えていた時に、この石を見てまた夢を追う道に戻ります。
信じるものは救われるです(何が)
現代の超情報社会の中で生きる私はもう何を信じて良いのかわからず、信用できない人間に対しては片っ端から噛み付いて生きている世知辛い人生を歩んでいるのに、この少年はなんとピュアな事か・・・
10代で初めてこの本に出会った私の頬には自然と泪が頰を伝っていました。
「俺もピュアになりたい・・・。」
話が脱線して何が言いたいのかまったくわからない感じになってしまったけど、この時少年はなぜ再び自分の夢を叶えるための道を選べたのか。
それはもう自分が望む答えはもう見えてるよねって事を悟ったんじゃないかなと思うんです。
まぁ、この物語はあくまでフィクションなんで最終的にはすべてがうまくいくのですが、これを読んだ時に、どれだけ自分の望む答えの通りに行動できているだろうかと思ったんですね。
ウリムとトムミムがあったら即行で使ってしまいたくなってしまうような現代社会において、人間関係とかシガラミなしで純粋に自分が望むものが何なのか分らない人も多いんじゃないか?
このアルケミストの主人公は夢を追いかける中で何度も怖い目に合います。
そりゃもう「いやいやいくらなんでも無茶振りやで!」っていう難題を押し付けられたりもします。
でも彼は逃げ出さなかった。
それは自分の望むものがはっきりわかっていたからなんだと思う。
だからたとえ途中迷っても、自分の心の声を冷静に聴く事ができる。
無茶振りされても、それに挑戦しなければいけないのならする。
そういう人間って強い。
きっとウリムとトムミムは自分の意志で決めることの大切さと自分の本当に望むものに対して気づきを与えるためのアイテムなんじゃないかなと思うんです。
そんなまわりくどいアイテム(失礼)を渡した爺さん(王様)はなかなか育成上手なやり手だった訳です。
現代にこのウリムとトムミムという便利な道具はないけれど、もし自分が本当に望むものが何なのかわからないという人は一度その辺にいる怪しい爺さんにお話を聞いてみたらいいと思います。何か変わるかもよ。(最後投げやり)
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