北の国から・・・出たい

北海道在住、北国ならではの情報をお届けする・・・訳ではない、ただの三十路男の日記

お題「もう一度行きたい場所」 続き

 前回、もう一度行きたい場所を第3位まで発表すると言って

第3位の説明で力尽きてしまいました。

 

と、いう訳で今日はその続き

 

もう一度行きたい場所・・・

第2位は!!

 

トゥルトゥルトゥルー!

 

日本の和歌山県高野山!!

 

高野山

 

あの空海が開いた聖地

 

そう、あれは私の人生のターニングポイントとなる旅の果てにたどり着いた場所でした。

 

話は遡って大学生時代の冬、時は忘年会シーズン

 

私は学部の仲間達と忘年会をしておりました。

そこで普段からよくつるむ友人と、これから来る春休みに何をするか話をしていたのです。

 

完全に酔っ払って盛り上がっていた私と友人は勢いで忘年会を抜け出し、近くの本屋へ直行。

 

酔った勢いで、いろいろ旅行関係の本がある辺りを漁っていると、ふとある本が目にとまります。

 

本のタイトルは

 

「四国巡礼 八十八ケ所の旅」

 

そう、お遍路さんの本でした。

友人とその本を見てテンションがあがり

 

「(歩いて)遍路しようぜ!!」

 

と、いう流れになったのです。

 

しかし、しかしですよ。

あくまでこれはお酒の入った状態での話です。

冗談で終わるはずでした・・・。

 

翌日、その友人を大学のパソコン教室で見かけ

何を調べているのかな〜と思って後ろからのぞいてみると・・・

 

調べてたんですよ。

歩きお遍路さんの情報を・・・

 

(あ、これはガチなんだな・・・)

 

と察した私は、覚悟を決めます。

そう、四国への巡礼の旅に出るのです。

 

案の定、友人から出発いつにする的なニュアンスの事を聞かれたので、試験の日程などを加味して出立の日を決めたのです。

 

忘れもしない、その日は2月14日(バレンタインデー)でした。

 

バレンタインデーに気合いれて坊主頭にした私と友人は徳島の地に降り立ち、遍路グッズを一通り揃えて、その第一歩を踏み出したのです。

 

そう、受難のはじまりでした。

 

もうここから先を話すとすごい長くなるので割愛しますが、それはもう大変でした。

 

・・・いや、本当もうマジで大変でした。

 

しかし何より感動したのは、四国の方々の暖かい支援でした。

 

四国の風習で、お遍路さんにお接待すると自分に徳が積まれるという考え方があるようで、あちこちでアツいサポートをしてくれるのです。

 

当時、金のない学生だった僕らは野宿しながら旅を続けていたのですが、ご飯を恵んでくれたり、中には見ず知らずの僕らを家に泊めてくれたりして、本当泣きそうになるくらい親切にしてくれたのを覚えています。

 

ひたすら毎日、雨の日も雪の日も60km近い距離を淡々と歩き続けることができたのは本当に四国の方々のおかげでした。

 

巡礼を終える頃は歩くペースが違うという理由で友人とは別行動をとっていたので、愛媛県に入ったあたりからほぼ一人で旅をしていました。

※私たちが歩いた順打ちという周り方は徳島→高知→愛媛→香川の順でまわります。

 

なので、四国の方の暖かいお接待は一人旅になってから余計に心に沁みました。

 

最後、香川県の八十八ケ所目の寺『大窪寺』にたどり着いたときには、すでに3月の半ば。 実に一ヶ月以上が経過していました。

 (友人もちゃんと八十八ケ所歩ききりました。)

 

 

そして八十八ケ所のお寺を巡り、四国巡礼の旅を終えたお遍路さんが最後に向かうところは和歌山県高野山

 

私も、当然のように高野山を目指してました。

 

もうね、多分この頃にはもう出てたと思います。黄金色のオーラ(๑╹ω╹๑ )

 

一ヶ月以上に及ぶ四国一周ウォーキングをこなした私の肉体は完全に無駄な贅肉が削ぎ落され、かつてないほど気に満ちた状態になっていました。

 

そんな私を迎えてくれた高野山で最高のご褒美がまっていました。

 

それは高野山奥の院へ続く2kmちかくの参道

 

普段、観光客が多い場所だと思うのですが、誰もいなかったのです。

 

そう、貸切状態。

 

静かな参道をたった一人で静かに歩く。

 

しかも四国八十八ケ所巡礼を終わらせた後。(ここ重要)

 

この状態で静かな参道を歩いているときは本当に幸福な時間でした。

 

私にとって奇跡の時間でした。

 

夢のような時間が終わり高野山を後にした私は「もう二度とあの空間に行く事はないのだろうな」と感じました。

 

もう一度行きたいけど、多分もう二度と行けない場所。

 

それが高野山です。

 

この旅を終えた頃は、かなり高いレベル(何が?)で本当にもう「悟れるんじゃね?オレ。」とか思っていましたが、俗世に戻ってからは順調に煩悩をひとつずつ取り戻していってしまいました。

 

しかし、空海さんは私にとても素敵な特技を残してくれました。

 

般若心経の読経(経本なし)

 

巡礼中、何度も唱えているうちに暗記してしまったのです。

 

私は宴会の一発芸として般若心経を唱えることで何度苦境を救われたか・・・

 

空海さん、そして四国と高野山、ありがとう!!

 

なんか最後すごい小っちゃい話になってしまった・・・。