北の国から・・・出たい

北海道在住、北国ならではの情報をお届けする・・・訳ではない、ただの三十路男の日記

女王蜂とアイデンティティ

女王蜂というバンドをご存知でしょうか?

 

私の好きなバンドなのですが、その中でボーカルのアブちゃんというなんともミステリアスな存在感を放つアーティストがいます。

 

年齢も国籍も性別も不明のこのアーティストから放たられる楽曲は、その独特のアイデンティティを保ち続けるための強烈なエネルギーを感じるのです。

 

基本的に集団は異質な存在を排除しようとしますが、この日本という国で異質な存在であったであろうアブちゃんは何かと苦労と葛藤があったんじゃないかなと勝手に想像しています。

 

しかし、そのアイデンティティを隠して生きるどころか、思いっきり世間に向かって放ち続ける彼女(?)の生き方に勇気付けられる人は本当に多いんじゃ無いかなと思う。

 

私自身、ちっちゃい頃から親の転勤の関係で転校など子どもにとっては大きく環境が変わる経験をすることが多く、新たな完成された集団に入っていく大変さを思い知ったことがあります。子どもながらに。

 

新たな集団に飛び込んでいくとき、どういう行動をとるか。

 

最初は隠すんです。自分を。目立つとイジメられるから。

 

とにかく、その集団の考え方やルールみたいなものを探るんです。そしてそれに合わせていく。

 

そうすることであまり目をつけられることもなくなります。

 

郷に入ったら郷に従え精神ですね。

 

学校なんて村社会みたいなもんだから、転校生のような異質な存在は特に目をつけられます。

 

しかし、その生き方も結構息苦しいんですよね。(笑)

とにかく、高校生までは自分のまわりに考え方や価値観が近い人間が少なかった。

 

できれば自分を解放して楽に生きていきたいけど、そうすればイジメられるかもしれない。

 

ジレンマです。

 

私が本当の意味で楽な生き方をできるようになったのは大学に行ってから。

 

私は大学時代、地元北海道を出ました。

 

そして大学できた様々な地域から集まってきた(いい意味で)アホみたいな仲間と一緒にいたり、海外旅行に行くことで出会った様々な人の考え方に触れることにより、今まで周りに合わせて生きるみたいな思考回路をとにかくぶっ壊されてしまいました。

 

「あぁ、いいんだ。自分出していって。」

 

そう思えるようになったんです。

 

むしろそうしないと「つまんない奴」扱いされるような仲間が周りに多かったです。

 

けっこう自分を出して生きるのって勇気が必要だと思うんですよ。

 

でも、発信しないと仲間はみつからない。

 

事実、私は就職で地元に戻って来てからもとにかく自分の考え方を発信するようにしてます。

 

そうすると身近にも仲間がいたんだなぁと思わされることがあります。

 

「俺(私)も実はそうなんだよね!」って言う人が案外いたりするんです。

 

みんな隠してたんです。本当の自分を。

 

中学・高校時代に一言も会話したことないような人とそれで仲良くなったり(笑)

 

女王蜂やボーカルのアブちゃんを見ていると、そんなアイデンティティを発信することの必要性を感じさせてくれるし、勇気を持たせくれます。

 

そりゃ衝突することもたまにありますが(笑)

 

でもそれでいいんです。

 

合わない人とは合わない。

 

無理に合わせる必要ないんです。

 

お互いそういう「見方」があると認め合えればなお良いですが、それが出来ない相手なら放っておきましょう。

 

女王蜂の存在は「もっとさらけ出していこうぜ!」と背中を押してくれるようです。

 

勘違いしちゃいけないのは、ここで言いたいのはワガママを言えってことじゃないんです。甘言や一人よがりを言うのとは訳が違います。

 

本当に心から一緒にいて楽しめる仲間や何かを創り上げていける仲間が欲しいなら自分の考え方や価値観を発信しようよということです。

 

ただ増えてゆくようで減ってゆく日々を

使い果たさずあなたと出会えたら

            「緊急事態」(女王蜂)

 

一人でも自分にとって素晴らしい仲間と出会えたら嬉しいですね。