受験とゾンビと独房生活
今週のお題「受験」
センター試験が終わり、今は大学の出願をしている頃でしょうか?
私にとっての大学受験はもう10年以上前の思い出である。
私が通っていたのは進学校ではなかった。
田舎にある生徒も先生ものんびりしている学校だった。
それによって大学受験もそんなに力をいれている状態ではなく、多くの生徒が推薦とか何やらで私立大学とか専門学校に進学、もしくは就職する感じだった。
センター試験を受けるのも学年で1割いるかどうかという感じ。
私はその1割に入っていた。
希望する進学先は、センター試験5教科7科目と二次試験が必要ないわゆる「国立大学」というところだったのだ。推薦を狙えるような堅実な学校生活は送っていなかったので、当然「受験」で勝負することに。
しかし、先ほど申しました通り、私のいる高校はセンター試験を受けるような輩が1割程度のノンビリ田舎高校だったので、「受験」がどれほど大変なものか理解していなかった。
まぁ、勉強嫌いだったし。
まわりがすごいのんびりしてる感じだったので、受験勉強の大切さをまったく解っておらず、高校3年生の夏くらいまでボケーっとして過ごしていたら、それを見かねた親がさすがにボケーっとし過ぎだと思ったらしく、3年生の夏休みに某予備校の夏期講習にほぼ強制的に参加させられる羽目になる。
そこで、衝撃的な光景を目にする。
ベンキョーに対する姿勢が全然違うのだ。
(え?何この人達こんなガチで勉強してるの?ヤバくない?www)
まったくもって失礼だし、とんでもない勘違い野郎だったが私はこんな風に思った。
しかし、いわゆる難関大学や医学部や獣医学部など、狭き門を目標としている彼らを観てさすがに私も今のままではマズイのではと感じはじめた。
(『大学受験』ってこんな真剣に取り組むものなんだ・・・。)
本当今更であるw
もう高校3年生の夏であるw
今の私だったら、「何言ってるんだこの平和ボケ野郎!」と罵って唾吐きつけていたであろう。
さらに私の『ヤバいよモード』に拍車をかける出来事が。
そこは予備校。浪人生もいた。
某予備校の夏期講習に通う間、その予備校の寮みたいなところで暮らすことになったのだが、その寮の部屋も独房のようで全然テンション上がらない。
すれ違う浪人生っぽい人たちをみていると、どことなくドンヨリした空気を纏っており、その原因は絶対に独房のせいだと思った私は、この大学受験を失敗するとこの独房で生活することになってしまうと思った。
あんなドンヨリ人間になりたくない!(←浪人生に失礼)
そう思った私は完全受験勉強一本モードに入って言った。
夏期休暇が終わり、高校に戻った私はもう推薦などで進学先が決まりキャイキャイしている学生を尻目に大きすぎるビハインドを埋めるために猛勉強を始める。
数少ない受験組と集まって、ノンビリしている学生達に悪態をつき(感じ悪い)、仲間どうしで励ましあいながら勉強した。
本当、あのときはムカついてたな〜。笑(遠い目)
一時期ストレス溜まりすぎて、ホラー映画とか苦手なはずの私が息抜きにPSのバイオハザードをプレイするようになり、ゾンビとかハンターとかタイラントとかリッカーといったB.O.Wと友達になっていった。
時にはロケットランチャーを何度もぶっ放し、「この〇〇野郎が〜!」とやり場のない怒りを発散させていた。(いや勉強しろよ。)
まぁ、そんな新境地を開きつつも中々伸びない成績に「やっぱり取り組むのが遅かったのか・・・」と諦めモードになっていた中、センター試験を迎えることに・・・。
(あぁ、独房生活濃厚・・・。)
と思って受けたセンター試験で奇跡が起きる。
意外と取れたのだ、点数が。
(お!マジで!?)
と思った私はそのまま波にのる。
高校の進路指導の先生も「大丈夫じゃね?」的な事を言っていたので、この一縷の光を希望に二次試験のお勉強をする。
無事受験を終え、恐る恐る結果をみるとなんと合格!
(あぁ、ようやくこの戦いに終止符が・・・涙)
しかも一緒に一丸となって勉強していた仲間達も志望校に合格していたので、嬉しさ倍増である。
こうして私の受験勉強が終わったのだが、受験勉強を乗り越えてみて、良かったなと思った事がある。
一つは、人生をかけた(ギリギリの)勝負を経験できたこと。
この経験をしたお陰で、その後の人生において上手く行くかどうかわからないという事柄にもアグレッシブな決断を下せるようになった。そういう決断をしたきっかけで自分の世界を広げる事ができた。
もう一つは一生懸命やることの大切さを知った事。
何事も一生懸命やっていくと、その結果に関わらず、人生の糧になる。
上手くいけばその努力は自信に繋がるし、上手くいかなかない時は、何が足りなかったか見えてくる。
この何が足りなかったかは一生懸命やらないと見えてこないモノが多い。中途半端な努力だと、ただ手を抜いただけだからと自分を甘やかしてしまい、失敗の本質が見えてこない。
それに諦めるにしても一生懸命やったあとなら納得もいく。
そして最後に。
バイオハザードが上手くなった。
これは完全に副産物である。
今までホラーが苦手だった私がホラーを克服できたのも受験勉強のお陰であろう。
大学に行ってから、片っ端からバイオシリーズに手をつけたのは言うまでもない。
これからは各大学の筆記試験が待っているんだね。
頑張れ受験生!きっとその努力は後々の人生の役に立つから!(ゾンビも怖くなくなるはず!)