生命保険の貯蓄ってどうなの?
生命保険。今や日本人のおよそ9割の人が加入していると言われていますが、実際のところ、どれだけの人がどれくらいの金額で準備しているかはわかりません。
まぁ、必要最低限の部分になってくるとお葬式代くらいは少しでも準備できればいいかなぁと思いますが、ご家族がいる方は今は収入保障といった保険に入っている方もわりと多いでしょう。
その生命保険で貯蓄をしませんか?という話を聞くのですが、
いやいや、貯蓄するなら銀行や財形貯蓄でもいいんじゃねーの?
と思ってしまいます。
では生命保険で貯蓄するとはどういうことなのか?
そこを今日は考えていきたいと思います。
生命保険で貯蓄するメリット
生命保険で貯蓄するとき、よく使われるのが『終身保険』というもの。
終身保険は払込んだ保険料が解約したときに戻ってくる。
これは正確ではないのですが、わかりやすくするためかなりざっくり説明するとこうなります。
この性質を利用して貯蓄しましょうという事。
保険で貯蓄するメリットは何か?
それは保険料を払込んでいる(貯蓄)している間に死亡保障がついてくること。
どういうことかと言うと、
例えば、現在20歳の◯さんがが60歳に向けて約200万円貯めたいとなったとき。
貯金0の状態からスタートするとしましょう。
そうなると、だいたい月々4,000円くらいの貯蓄が必要になってきます。
◯さんが毎月4,000円をコツコツ貯蓄して40歳になったとき、20年で貯蓄は960,000円になります。
ここで◯さんに40歳で不幸があった時、残された遺族にはそれまでに◯さんが貯めた960,000円しか残りません。
しかし、この貯蓄を保険で行なっていれば、40歳で同じく不幸があったとしても、そこで遺族が受け取れるのは貯めたお金(払込んだ保険料)ではなく、その保険で設定していた保障額です。
仮に、◯さんが月々4,000円の保険料で200万円の死亡保障がついている終身保険に入っていたとすると、
先ほどと同じく、40歳で不幸があったとしても、遺族は200万円受け取れる訳です。
しかも、ちゃんと60歳まで何事もなく過ごせば払込んだ保険料は192万円になっているので、解約すればこれに近い保険料が自分に返ってきます。
※ここで注意するべきは、必ず払込んだ保険料額そのものが返ってくるとは限らないということ。
つまり、貯蓄中のリスクヘッジができるのが保険で貯蓄するメリットの一つ。
ではデメリットは?
デメリットは先ほどの※でも書いたように、解約したときに戻ってくるお金が払込んだ保険料に対して100%とは限らないこと。
払込んだ保険料に対して解約時に返ってくるお金の率のことを返戻率(へんれいりつ)というのですが、この返戻率が100%超えないと貯蓄としては損してしまうという事。
終身保険にも色々タイプがあるのですが、どのタイプを選ぶか、そして加入時の年齢などによってはその返戻率が100%を超えないこともあります。
ただ、ものによっては返戻率が100%以上だったりするものもあるので、貯蓄目的で保険に入るのであればここをしっかり注意する必要があります。
また、商品によっては払い込み満期を迎えるまでに解約すると、この返戻率が下がってしまうものもあります。
例えば60歳まで保険料を払う必要があるタイプの商品の場合、60歳までに解約した場合の返戻金は低いけど、払い込みが終わった60歳以降は100%前後(またはそれ以上)の返戻率に上がるタイプ。
払い込んでしまえば割と高い返戻率になるみたいですが、途中でやめると損するものですね。
この途中解約のリスクがデメリットの一つでしょう。
まとめ
生命保険で貯蓄する場合の特徴として
・貯蓄している間に死亡保障がついてくる。
・解約時の返戻率が必ずしも100%とは限らない
・商品によっては途中解約のリスクが発生する。
があげられそうです。
目的としては老後の資産の形成として利用される事が多いですが、上記の特徴に気をつけて利用するべきですね。
目的をしっかりもって利用しないと、どんな貯蓄も死に金になるだけです。
結局、わざわざ生命保険で貯蓄するのは、死亡保障と貯蓄が同時にできちゃうという点が強いのかな〜と思います。
また、貯蓄が苦手な人にとっては半強制的に貯蓄できるので、財形制度を利用できないのであれば利用価値はあるかもしれません。
何だか最近日記じゃなくなってきているような気がするけど
・・・まぁいいか。