お題「もう一度行きたい場所」 最後
完全に忘れたましたが、よくよく考えて見たらもう一度行きたい場所を第3位まで紹介するという趣旨でこのお題について書いていたのです。
そう、書いていたのです。
という訳でチャッチャと終わらせます٩( 'ω' )و
もう一度行きたい場所の第1位は!
テロテロテーン♫
アフリカ大陸最高峰、キリマンジャロ山頂
学生時代、植村直己の本を読んでから海外の山をずーっと登って見たくて憧れてた山の一座。アフリカ大陸最高峰キリマンジャロ。
標高は5,895m!!
それまで登った最高標高は富士山の3,776mだったので、標高4,000m以上の世界には強い興味があった。
他の高い山は難しくても、キリマンジャロなら素人でもいけるんじゃねぇかと考えていた私は学生時代の頃から登頂を狙っていた。
しかし、学生時代にこの夢を叶えることができず社会人を迎えてしまったのだ・・・。
そんな私にチャンスが訪れる。
会社で所属された部署がなんと夏の間わりと暇な部署だったのだ。
(そのかわり冬忙しかった。)
社会人になれば金も貯めやすい!と思った私はその実情を知るや否や社会人一年目にして計画を立て始める。
まず、キリマンジャロ登頂計画を成功させるためにクリアしなければいけない問題が三つあった。
一、資金の問題
アフリカへの航空券、そしてキリマンジャロ山に入山するためのガイド代、そして山岳ギアの調達。
普通にこれらを手配した場合、40〜50万円は必要になってくる。
この中古自動車が買えるくらいのお金を準備する必要があった。
これは、もうコツコツと貯めました。社会人2年目の夏を目標にして50万円コツコツ貯金しましたよ。
二、時間の問題
多くの社会人トラベラーの壁として立ちはだかる長期休暇取得問題。
近隣の山を日帰りで登ってくるのとは訳が違い、キリマンジャロを初心者が登るには一週間くらいはかかるため、社会人で行くにはそれなりの長期休暇を勝ち取る必要がある。
これについては普段の勤務態度と根回しがとても重要だ。
社会人一年目にして、係長と他の係員にさりげなく『夢は海外登山』アピールするのだ。そして、その願いを聞き入れてもらうには普段の行いが重要になってくる。
ここで幸運だったことが2つある。
一つは係長や係員が私を非常にかわいがってくれたことだ。これは本当にメンバーに恵まれた。だからこそこの計画を立てられといっても過言ではない。
もう一つは大学時代の旅の経験が評価されたこと。
大学時代にインドに自転車で行ったり、四国でお遍路やったりしていた事を知らせた上でキリマンジャロの話をすると、「まぁkatobonくんなら仕方ないか。」という雰囲気になり、むしろ行かせないと可哀想みたいな空気になっていったのだ。
経験とはとても大事である。
そんな幸運も重なって、根回しが完了し社会人2年目の夏にして2週間の長期休暇をゲットできたのである。(もちろん仕事も頑張ったが・・・)
先輩いわく「社会人2年目で2週間も休んだやつ初めて見たわ・・・」といわれるほど私がいた職場では異例だったようです。愛されててよかった⭐️
三、高山病
これが一番やっかいといえばやっかいだった。
高所トレーニングにも気軽に行ける訳ではないし、低酸素トレーニングに通える金もない。ただ走ったり、自転車でヒルクライムトレーニングしたり、その辺で一番高い山にハイペースで登りまくって心肺機能を鍛えるしかなかった。ただ、それでも高山病にかからないという保証はない。体質にも左右されるからだ。
どんなに準備して行ってもこれにやられたら登頂目前でも下山を強いられることもあると聞いていたので、かなりビビっていた。
それでも挑戦したかった。とりあえず行ってみるしかない。
とりあえずできる限りのことはクリアし、高山病の不安をかかえながらもアフリカのケニアという国に旅だった。
キリマンジャロにたどり着くまでもいろいろありすぎて、もう本当てんやわんやだったのだが、ここではその話は置いておく。ナイロビ怖すぎ・・・。
そして、ようやく辿り着いたアフリカの大地にどっしりと座すキリマンジャロ。
登山ゲートに立ったときの喜びも一入だった。
そこから4日間ほど登山の旅が続くのだが、標高があがる度に景色も変わり、また面白い人たちとも出会ったりして本当に楽しい山行となる。
しかし、案の定4,800m超えたあたりから体調がすぐれなくなる。
高山病だ。
しかし、山頂まではあと少し。
体調も歩けないほどではない。
最終アタックの日。
山頂でご来光を拝むために夜中の1時に最終キャンプを出発。
ラッキーだったのは高山病の症状が軽かったこと。
しかし呼吸は苦しく、ゆっくり少しずつ標高を稼いで行く。
そして、朝の6時ごろ。ついに、ついに山頂にたどり着く。
登頂と同じタイミングで朝日が昇り始める。
あたりが明るくなってようやく周りの景色が見えて来た。
気温も低かったので、太陽の暖かさが身に染みる。
山頂からの眺めは本当に美しかった。
まるで窓枠なしで飛行機から眺めている景色を見る感じ。
理由もなく感動して涙がでていた。
今までしてきた準備の苦労や、抱えてきた不安も一気に吹き飛び。
ここに来て良かったと・・・。心から感じていた。
その後、無事下山し、あまったお金と時間でサファリを楽しみ、快くアフリカへ送り出してくれた家族や職場の仲間たちにお土産を買って帰りました。登頂の余韻を感じながら・・・。
もし、もう一度行けたとしてもあのときほどの感動はないかもしれない。
でも、10年か20年先にもう一度訪れることができたらいいなぁと思わずにはいられないほど印象に残る景色がいまだに脳裏に焼き付いている。
私がそこからすっかり山の虜になったのはキリマンジャロのせいである。